本、あるいは読書に関するエッセイ集を紹介する。
Part 1ってことは、とうぜんPart 2もあるわけである。いつアップするかは未定だが。
- 01. 『人の読まない本を読む / 山下武』(本の友社)
- 02. 『岩波文庫の赤帯を読む / 門谷健蔵』(青弓社)
- 03. 『偏愛蔵書室 / 諏訪哲史』(国書刊行会)
- 04. 『第2図書係補佐 / 又吉直樹』(幻冬舎 / 文庫)
- 05. 『鞄に本だけつめこんで / 群ようこ』(新潮社 / 文庫)
- 06. 『読書で離婚を考えた / 円城塔 + 田辺青蛙』(幻冬舎)
01. 『人の読まない本を読む / 山下武』(本の友社)
書評専門紙「週刊読書人」に連載されていたコラムをまとめたもの。
「人の読まない本を読む」というタイトルが良い。このままブログのタイトルに使えそうだ。まんまパクるのはまずいだろうから少し変えて、「人の読まない本はボクも読まない」とか。
それにしても、知らない名前がたくさん出てきて、読んでいるうちに頭がくらくらしてくる。土田杏村とか中山呑海とか、どこの誰だよ。
こういうコラムを書く人は、たいてい古書好きで(と言うか、読みたい本が古本でしか売ってなかったりするわけで)、古書店から送られてくる即売会の目録をよく読んでいるし、古書店巡りも日常生活のルーティンワークのひとつになっている。じつを言うと、わたしは20歳の頃から約20年間、都内の某古書店で働いていたので、この手の人には、ふつうの人よりは少し詳しい。はっきり書くけど、ちょっと気持ち悪いです(笑)。
で、そんな本オタクが書いた本が面白いかと言うと、これがめちゃくちゃ面白い。ところどころに辛気臭い文章が現れるが(例 : 「それにつけても、いかにも貧相なのがこの国のエンターテインメントだ。『レ・ミゼラブル』や『永遠の都』と比較できるような作品がただの一つでもあるだろうか?)、そういうときは、うっせーよジジイ、と心のなかで突っ込みをいれて読み進めればよろしいのだ。
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