単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

“密” を感じつつオーティス・レディング

▶出勤のときの電車が若干混んでいた。 「混んでいた」と言っても、長いシートに3人座ってるくらいの混みようなのだが、それでも先週よりは “密” を感じる。 電車の中で、“密” を感じつつ、オーティス・レディングの『Pain in My Heart』を聴く。 ペイン・イ…

短編小説パラダイス #25 / 大泉黒石の『弥次郎兵衛と喜多八』

タイトル : 弥次郎兵衛と喜多八 著者 : 大泉黒石 収録短篇集 : 『黄(ウォン)夫人の手 / 黒石怪奇物語集』 出版社 : 河出書房新社 / 文庫 黄(ウォン)夫人の手 ---黒石怪奇物語集 (河出文庫) 作者:大泉 黒石 発売日: 2013/07/05 メディア: 文庫 大泉黒石…

ヘミングウェイの『殺し屋』を読み、キム・リッチーの新作に癒される

▶ヘミングウェイの『殺し屋』を読む。 ヘミングウェイ短篇集 (ちくま文庫) 作者:ヘミングウェイ 発売日: 2010/03/12 メディア: 文庫 最初に読んだのは、中学のときで、江戸川乱歩編の『世界短編傑作集』に収録されていた。 世界推理短編傑作集3【新版】 (創…

変態ちっくな傑作、草野唯雄の『甦った脳髄』を読む

▶草野唯雄(ソウノ・タダオ 1915 – 2008)の『甦った脳髄』を読む。 甦った脳髄 (角川文庫 (5642)) 作者:草野 唯雄 メディア: 文庫 1976年の作品。 よくもまあ、こんな凄い話しを思いついたものだと感心するような傑作である。 ストーリーの核になる部分は、…

ジョイスが「完璧」と称賛したのも当然と思える傑作と下ネタ連発映画

▶ヘミングウェイの『清潔で明るい場所』を読む。 ヘミングウェイ短篇集 (ちくま文庫) 作者:ヘミングウェイ 発売日: 2010/03/12 メディア: 文庫 深夜、閉店まぎわのカフェ。 主な登場人物はわずか3人。 ブランデーを飲みながら、なかなか帰らない常連の老人。…

短編小説パラダイス #24 / レオ・ペルッツの『月は笑う』

タイトル : 月は笑う 著者 : レオ・ペルッツ 収録短編集 : 『アンチクリストの誕生』 訳者 : 垂野創一郎 出版社 : 筑摩書房 / 文庫 アンチクリストの誕生 (ちくま文庫) 作者:ペルッツ,レオ 発売日: 2017/10/06 メディア: 文庫 レオ・ペルッツは、1882年…

ヘミングウェイの『北ミシガンで』を読む

▶ヘミングウェイの『北ミシガンで』を読む。 われらの時代・男だけの世界: ヘミングウェイ全短編 (新潮文庫) 作者:アーネスト ヘミングウェイ 発売日: 1995/10/01 メディア: 文庫 清楚の女性が武骨な男に恋心を抱き、ある夜散歩に誘われ、初体験をする。 そ…

芥川龍之介の『おしの』 / 神父の踏んだ地雷

▶芥川龍之介の『おしの』を読む。 芥川龍之介全集〈5〉 (ちくま文庫) 作者:芥川 龍之介 発売日: 1987/02/01 メディア: 文庫 いわゆる「切支丹もの」の1編。 有名な作品ではない。 芥川の切支丹ものだと、『奉教人の死』や『きりしとほろ上人伝』などが有名…

“怪奇小説”の名に恥じない怖さの短編

▶小川洋子の『匂いの収集』を読む。 平成怪奇小説傑作集2 (創元推理文庫) 発売日: 2019/09/28 メディア: 文庫 好アンソロジー『平成怪奇小説傑作集2』の冒頭に収録されている。 この著者の長編は、『猫を抱いて象と泳ぐ』(傑作!)や『ミーナの行進』など…

ヘミングウェイのキャンプ小説

▶ヘミングウェイの『二つの心臓の大きな川』を読む。 われらの時代・男だけの世界: ヘミングウェイ全短編 (新潮文庫) 作者:アーネスト ヘミングウェイ 発売日: 1995/10/01 メディア: 文庫 ヘミングウェイの第1短編集『われらの時代』の最後に置かれている作…