単純な生活 / 気がつけば本を読んでいる

読書日記、ときどきブックガイド、的な。

序文を読んだだけで、ちょっと興奮する

 

 しごとに行く電車のなかで『Astrolabio / Alexia Bomtempo』を聴く。

Astrolabio

Astrolabio

 

  amazon prime musicでは配信されてるのに、spotifyには入ってない。まあ、わたしは、amazonも聴けるから良いけど。

 Alexia Bomtempo は、ブラジル系アメリカ人歌手。これは彼女のデビュー・アルバム。さいきんニュー・アルバムが出た。

 聴いてるうちに仕事に行きたくなくなる。

 

 今月読んだ本のまとめ記事を書く。今月は、13冊読んでいる。そのうち、かなり面白かったものが2冊。

 目指すべきは冊数ではない。面白い本にどれだけ出会えるかだ。読んだ本の冊数を誇るひとを、わたしはあまり信用しない。

 

 

 丸谷才一編著の『ロンドンで本を読む』をパラパラと再読する。 

ロンドンで本を読む  最高の書評による読書案内 (知恵の森文庫)

ロンドンで本を読む 最高の書評による読書案内 (知恵の森文庫)

 

  2001年に初版が出た本で、出た当時に読んで「めちゃくちゃ面白い!」と思って、ひとにも薦めたのだが、あまり面白いとは思ってもらえなかった記憶がある。

 イギリスの書評を範とする丸谷才一が選んだ、イギリスの書評のベスト集。とにかく評者の顔ぶれが凄い。キングズレー・エイスミス、アントニー・バージェス、サルマン・ラシュディ、などなど。とくに驚き、嬉しかったのはルース・レンデル(イギリスのミステリー作家)の書評が載っていることだ。編者の丸谷才一も解説(ひとつひとつの書評に丸谷才一の解説がついている)で、「何しろ書評家がすごい。あの『ローフィールド館の惨劇』のルース・レンデルである」と興奮している。

 

 池澤夏樹の『知の仕事術』(集英社 / 新書)を読み始める。

  序文を読んだだけで、ちょっと興奮する。

 

 検索システムは世間ぜんたいから同じような意見だけを集める。そこだけ見ていると、その意見が多数を占めるように見える。だから自分もそこに参加して、徒党の一員としていっぱしのことをしてみたいと思う。そこで「いいね」のクリック。それに反対する意見を探して比べることには思い及ばない。頭脳を使う努力という点では実は何もしていないに等しいが、本人はそれに気づかない。

(中略)

 ものを知っている人間が、ものを知っているというだけでバカにされる。

 ある件について過去の事例を引き、思想的背景を述べ、論理的な判断の材料を人々に提供しようとすると(これこそが知識人の役割なのだが)、それに対して「偉そうな顔しやがって」という感情的な反発が返ってくる。

(中略)

 この本はそういう世の流れに対する反抗である。

 反・反知性主義の勧めであり、あなたを知識人という少数派の側へ導くものだ。

 

 怒ってますねぇ、池澤夏樹。最後の「あなたを知識人という少数派の側へ導くものだ」という宣言は、すごくかっこいい。