単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

夜に聴くべき音楽

 

出勤電車のなかで、Jeff Buckley の『You and I』を聴く。

 

You & I

You & I

 

 

冒頭の「Just Like a Woman」(もちろんディランの名曲のカヴァー)が素晴らしい。

『バクダッド・カフェ』という映画で有名になった「Calling You」も歌っている。こちらも素晴らしい。

 

 

★★★

 

 

埴原一亟古本小説集』(山本善行・編 / 夏葉社)を読み終わる。

 

埴原一亟古本小説集

埴原一亟古本小説集

 

 

埴原一亟(ハニハラ・イチジョウ)、1907年生まれ。

1979年に亡くなるまで、誰に頼まれたでもない小説をぽつぽつと書き続ける。

芥川賞に3度ノミネートされるも何れも落選。

いまや忘れられた小説家である。

しかし良き編者を得て、ここにぷかりと1冊、文学史の水底から浮かび上がってきた。まずはそれを喜びたい(またすぐに沈んでいくとは思うが)。

「ある引揚者の生活」「塵埃」「十二階」「翌檜(あすなろ)」「生活の出発」「琵琶のころ」「かまりきの歌」の7編を収録。

いずれも私小説風だが、まったく私小説と言うわけではない。かなり創作の分部が入ってる感じだ。

どれも人生の日常を静かに語った作品ばかり。

心に染みてくる。

なんだか、渋くて美味しいお茶を飲んだような読後感。

 

 

★★★

 

 

Ketil Bjornstad & Svante Henryson の『Night Song』を聴く。

 

Night Song

Night Song

 

 

ピアノとチェロ。

シューベルトの音楽に魅了されたピアニストのKetil Bjornstad が、チェロの Henryson と組んで作り上げた傑作。

サティっぽくもある。

アルバムのタイトル通り夜に聴くべき音楽。

 

ECMは、ときおりとんでもない傑作をさらっと世に出すよなあ。

 

 

★★★

 

 

明日と明後日はお休み。

たまっている本を読みたいのだが…。

おそらく、ぼんやりしているうちに、気が付けば1日が終わっているような予感。