単純な生活

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『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』(2013)を観る

▶『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』を観る。

2013年制作のアメリカ映画。

ドキュメンタリー。

 

ヴィヴィアン・マイヤーを探して [DVD]

ヴィヴィアン・マイヤーを探して [DVD]

  • 発売日: 2016/03/02
  • メディア: DVD Audio
 

 

2007年、シカゴに暮らす青年ジョン・マルーフは、地元のオークションで、大量のネガフィルムが入った箱を落札する。

撮影者の名前は、ヴィヴィアン・マイヤー。

ネットで、調べてもまったくヒットしない。

無名のまま亡くなったカメラマンか、ジャーナリストなのかも知れない。

ジョンが、ネガをスキャンし、試しにネットで公開してみると、その素晴らしさに世界中から賞賛の声がよせられる。

これほどの写真を撮ったひとが、なぜ無名のままだったのか…?

 

ジョンは、箱の中から住所と電話番号が書かれたメモを見つける。

電話をかけると、男性が出て来た。

「ヴィヴィアン・マイヤーと言うひとをご存じですか?」と質問すると、意外な答えが返ってくる。

「ああ、知ってる。ぼくの乳母だったひとだ」

 

乳母?

カメラマンではなく、ジャーナリストでもなく、ただの乳母?

 

ヴィヴィアンは、驚異の溜め込み魔だった。

服、帽子、還付金の案内状、抜けた歯などなど、あらゆる物が貸倉庫に遺されていた。

そして倉庫からは、かなりの数の未現像のフィルムも発見される。

 

しかし、ヴィヴィアン・マイヤーに関しては、依然として謎のままだった。

どうして乳母に、あんな素晴らしい写真が撮れたのか?

なぜ、これほど大量の写真を撮ったのか?

しかも、なぜ1枚も発表しなかったのか?

こうして、ジョンのヴィヴィアンの生涯を追う旅が始まる…。

 

とにかく、ヴィヴィアン・マイヤーの撮った写真が、どれもみな素晴らしい。

シカゴに生きた人々の喜怒哀楽が見事に撮られている。

誰であろうと、写真を見たひとは、これが乳母として生涯を生きた、いわば素人写真家の作品だとは思わないだろう。

素晴らしい芸術作品だけが持つ、人の魂の奥底を撃つ魅力が、彼女の写真にはある。

 

ジョンの調査によって、生前のヴィヴィアンの姿が徐々に現れてくる。

その過程は、良質のサスペンス映画を観ているようで、わくわくする。

彼女の生涯が明らかになったとき、われわれは、彼女の写真に込められている魅力が、彼女自身にもそなわっていたことを知る。

 

良質のドキュメンタリー作品。

第87回アカデミー賞ノミネート。

 

 

 

John Lennon の『Walls and Bridges』(1974)を聴く。

 

 

ジョンのアルバムのなかでは、いちばんよく聴く作品。

最初に聴いたのは、高校1年のとき。

とうじのFM放送には、アルバムを1枚まるごと流すという無茶な番組がいくつかあって、それで聴いた記憶がある。

もちろんカセット・テープにエアチェック(死語か?)だ。

その後、このアルバムからシングルカットされた「Whatever Gets You Thru The Night」(真夜中を突っ走れ)が大ヒットした。

 

あれ、アルバムより先にシングル盤が先行発売されたのだったかな?

石田豊さん(NHKのアナウンサー)がMCをつとめるリクエスト番組で、この曲がチャートを上がっていったのは憶えているのだが。

まあ、どちらでも良いのだが、老人はちいさいことが気になるのだ “笑”。

 


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アルバムの白眉は、なんと言っても「Steel and Glass」だ。

Aloe Blacc によるカヴァー。

 


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▶天気が良いので、ペットの亀を日向ぼっこさせる。

 

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5年ほど前、散歩していたら500円玉より少し大きめの変わった形の小石が落ちていて、なんだろうと拾ったらコイツだったのだ。

ポイと捨てるわけにもいかず、そのまま家に持ち帰って飼い始めた。

いまでは、体長が12cmくらいあり、かなり重い。

浦島太郎のような恩返しを期待しているのだが、今日の競馬もはずれたくらいなので、いまだに恩返しはされてない模様。

あっ、わたしの希望は、もちろん世界平和なんですけどね。

しかし、まあ、来週の天皇賞を当てさせてくれても文句は言わん。

そういう小さいところからコツコツと、恩返しを頼むよ。