▶岡本喜八監督の『斬る』を観る。
1968年制作。
他に、中村敦夫、土屋嘉男、星由里子、岸田森、神山繁、東野英治郎など豪華。
まさに、絵に描いたような“痛快娯楽時代劇”だ。
冒頭、空っ風の吹き荒ぶ上州の宿場町に、薄汚れた浪人者(高橋悦史)が現れる。
めちゃくちゃ腹を空かせていて、いまにもぶっ倒れそうだ。
そこへ、おなじくよれよれのやくざ者(仲代達矢)が登場。
道を走り回る痩せこけた鶏をめぐって(とって食べようと言うのだ)、喧嘩になる。
この冒頭のシーンで、すでにわたしは、ふたりのことが好きになっている “笑”。
で、このふたりが、藩政を正すために城代家老を討って山の砦に立て籠もった七人の侍を助けることになるのである。
山本周五郎の「砦山の十七日」という短編が原作だが、原作には仲代達矢の役も、高橋悦史の役も出てこない。
城代家老を斬って小さな小屋に立て籠もった男たちの心理が細かく描かれる、痛快娯楽とは真逆の重苦しい作品である。
『斬る』で描かれる、敵(神山繁)との死闘などもない。
そこに仲代と高橋を放り込んだのは、凄いアイデアだなあ。
観始めたら面白くて、114分、あっという間に終わる。
ラストも良い。
なんだか続編ができそうな感じなんだけどなぁ…残念なことに、これで終わりなんだよねぇ。
▶ Clannad の『In A Lifetime』(2020)を聴く。
トラッドを基調としながらもポップで親しみやすいサウンド。
リードボーカルのモイア姐さんは、エンヤの実姉である(クラナドには、かつてエンヤも在籍していた)。
が、そのことより、モイア姉さんの高校の時の同級生が、U2のボノだって事実に、わたしは軽く驚く。
どんなクラスだよ。
▶ ローズマリーの花が咲いた。
青くて可憐。