▶『チャンシルさんには福が多いね』を観る。
2019年制作の韓国映画。
めっちゃ良いではないか!
今年になって観た映画で、まちがいなくベスト3に入る(もちろんわたし的にだが)。
監督の急死によって無職となってしまった映画プロデューサーのチャンシルさん。
40歳、独身。
映画のことしかやってこなかったので、いきなり無職になっても何をして良いのかさっぱりわからない。
とりあえず高台にある超不便な家を借りて引っ越し、大家のお婆さんと暮らし始める。
食べるために、友人の女優のところで家政婦を始める。
その女優にフランス語を教えにきている年下の男性と、なんだか良い雰囲気になるチャンシルさん…。
ふたりで飲みに行って映画の話になり、男性が「小津安二郎は退屈。僕はクリスファー・ノーランの方が好き」と言ったとたんに、小津が大好きなチャンシルさんは、軽くぶち切れてしまう…。
「ノーラン!? はぁ?」
人生、なかなかうまくは運ばないのだ。
チャンシルさんにだけ見えるレスリー・チャンの幽霊も良い感じ。
「寂しいあまり、愛だと勘違いしているのです」とか「本当の望みがわかれば幸せになれます」とか、的確なアドバイスで常にチャンシルさんを励ますのである。
レスリー・チャンとぜんぜん似てないけど。
チャンシルさんに「香港に帰れば」みたいなことを言われてしまうけど。
でも良い奴。
そう、チャンシルさんのまわりには、基本(幽霊も含めて)良い奴しかいないのである。
だから観ていて気持ち良い。
映画がはじまってすぐにチャンシルさんが、歩いてるときに何もないようなところでつまずくシーンがある。
その瞬間、わたしのこころは、この映画に摑まれたのである。
主人公がつまずく映画は、良い映画である確率がきわめて高い(自分調べ)。
事件らしい事件は、なにも起こらないが、ずーっとチャンシルさんを観ていたくなる。
疲れたときにオススメの映画。
それにしても、クリストファー・ノーランは、あきらかにもらい事故だよなぁ “笑”。
▶ The Bad Plus の『Never Stop II』(2019)を聴く。
アメリカのピアノ・トリオ。
かっけーのひとことにつきる。
ほかに感想が思いつかない。
5年ほど前にピアニストのイーサン・アイヴァーソンが脱退し、オリン・エヴァンスが加わった。
▶腰はだいぶ良くなり、杖なしでも歩けるようになった。
駅の階段とかは、まだまだ怖々降りてますけどね。
そんなに電車乗らないし。
今日の午後、ゆっくり散歩してたら近々開店するちいさな飲み屋を発見。
おしゃれなカフェっぽい酒場。
この時期にオープンするってのは、かなり勇気のいることではないだろうか。
それに場所がなぁ…。
ちょっと良さそうにみえる場所なんだが、その場所でオープンした店はことごとく閉店してるのだよ。
そういう場所ってありますよね?
地元のひとならみんな知っていることだが、不動産屋はそんなこと口が裂けても言わないよなぁ。
長く続けば良いけど。