▶午前4時起床。
目覚める直前の夢で、誰かに何かきわめて重要なことを言われたのだが、誰に何を言われたのかさっぱり思いだせない。
珈琲を飲みながら、自分のこころの中をじっとのぞき込んでのだが、何ひとつとして見えてこない。
こう言うのは、今日いちにち気になるんだよなぁ。
まあ明日になれば忘れているんだろうけど。
わたしにメッセージを送った誰かさんも呆れ果ててるだろう。
そう言えば、かなり前、地球人に向かって上から目線のメッセージを送ってきていたバシャールとかいう宇宙人がいたな(たしか個人ではなく集合知性みたいな存在)。
かれ、元気なのかな。
▶思いだせないことは忘れることにして、映画をひとつ観る。
1962年公開。小津監督の遺作である。
ほぼすべてのショットに赤い色(朱色)の何かが配置されている。
冒頭のショット。
小津安二郎お得意の構図。
奥のサッポロビールの箱が赤い。
この映画ではビールを飲むシーンがけっこうあるが、その多くがサッポロビールなのは、おそらく「赤星」故ではないか。
周平(笠智衆)が勤める会社の廊下。
手前のバケツと奥の消化器。
周平が通うバーがある飲み屋街。
そして、周平お気に入りのママ(岸田今日子)。
街の風景。
板塀に貼られたポスターが赤い。
『秋刀魚の味』と同年に公開されている。
もうね、いろいろと赤い(笑)。
とうじのカラーフィルムはそれほど発色が良くなかったらしく、少しくすんだ感じになっているが、それがまた良い。
▶妻が起きてきたので一緒に朝食。
妻はトースト(&ヨーグルト)、わたしは蕎麦。
ここ数年は、ずっとこの蕎麦である。
二八なので、とうぜん小麦粉より蕎麦粉の方が多くて、茹汁が少しねっとりと濁る。
蕎麦湯も飲める。
探せばもっと美味しい蕎麦があるのだろうが、そこまで蕎麦にこだわりはないのである(なにしろ、うどん県出身なのもので)。
▶食後、少し寝る。
食べた後に寝る習慣をなくしたいのだが、とつぜんの睡魔に抗う術がないのである。
不眠症気味で睡眠時間はあきらかに足りてないと思うので、睡魔さんには無駄に抵抗しないことにしている。
▶チャールズ・ディケンズの『デイヴィッド・コパフィールド 1』(岩波文庫)を読み終わる。
ディケンズの自伝的小説。
ことしは既読のものも含めて、ディケンズをすべて読もうと思っているのだ。
表紙のイラストは、主人公のコパフィールドが食堂で黒ビールを注文しているところ。
なにしろ10歳くらいなので、店のひともさすがに驚いている。
ディケンズの小説は、登場人物のキャラクターが皆立ちまくっていて面白い。
▶ファジル・サイの『Goldberg Variations』を聴く。
無意識のうちにグレン・グールドと比べてしまっているが、こちらの方が好きかも。
グールドよりもゆったりしている。
ファジル・サイと言えば、これだな。