▶午前4時に目覚める。
ここ何日か暖かい朝が続いていて、起きるのが楽だ。
珈琲を飲みながら、スマホでブログをいくつか読む。
日記系が好きなのだが、毎日書いてアップしてるひとがけっこういる。
映画系のひとも、みんなコンスタントにアップしてるし。
読書系のひとも、がんがん読んでいるし。
みんな凄いな、と思う。
元来怠け者で、さらに飽き性なので、コンスタントになにかをやり続けるということががなかなかできない。
この歳ともなると、さすがにそう言う自分の性格とは、それなりに折り合いをつけて生きてはいるが、自分にはできないことを苦も無くやり続けているひとをみると、自分が少し情けなくもなるのである。
ため息…。
▶気を取り直して、映画を1本。
『第七天国』。
1927年制作のアメリカ映画。
Amazon Primeの活弁付で観た(弁士:澤登翠)。
良かったなぁ。
久しぶりに映画らしい映画を観た気がする。
涙もろい方ではないのだが、これはやばかった。
サイレントだからと舐めてかかっていたら、活弁が泣かせにくるw
ずるいって…。
監督は、フランク・ボーゼージ。
この作品で、第1回アカデミー賞の監督賞を受賞している。
主演は、チャールズ・ファレルとジャネット・ゲイナー。
ゲイナーが、主演女優賞を受賞。
サイレント映画の名花のひとり。
身長152センチとかなり小柄。
容姿だけでなく声も可憐で、トーキー時代になっても活躍している。
舞台はパリ。
と言っても、華やかなパリではなく、最下層の人々が暮らすどん底のパリである。
その下水の匂いが漂っているような街の片隅で、道路清掃人として働く超ポジティブ思考の青年シコと、悪賢い姉に虐げられているネガティブ思考全開の可憐な少女ディアーヌが出会う。
偶然出会ったふたりは、やがて愛し合うようになり、貧しいながらも二人の生活を天国に変えていく…。
いまどきならあり得ないほどの、ど直球ラブストーリーである。
序盤は、シコの性格もあって、わりとコミカルに話は進んでいくのだが、中盤を過ぎるあたりから第一次世界大戦が始まり、物語りに悲劇の影がさしてくる…。
良い映画は、やはりいつ観ても良い。
従軍したシコとパリに残ったディアーヌが、同じ時刻に空を見上げながら「シコ、ディアーヌ、天国!」とつぶやき合うシーンがあるのだが、これはサイレントならではの演出だなぁ。
トーキーで、こんなセリフを声に出されたら、観ているこちらが恥ずかしくて爆死してしまう。
▶キース・ジャレットの『Restoration Ruin』(1968)を聴く。
キースの歌もの。
ピアノはもちろん、サックス、ベース、ドラム、ギター、リコーダーなど、楽器はすべてキースが演奏している。
そして、ヴォーカルは、なんとキース自身。
下手だw
ヘタウマでもなく、たんに下手だ。
ボブ・ディランのようなシンガーソングライターを目指したようなのだが、このアルバム1枚で諦めてくれてほんとうに良かった。
▶夕食後、妻とふたりで散歩に出る。
子宮頸がんの闘病を始めたばかりの妻のために、ちかくの地蔵さまにお祈りをする。
症状は、どうやらかなり初期のようなので、神頼みはまだ早い気もするが、何事も早めが肝心だからな。