単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

ありふれた日常 #35 / ラストまで一気読み

 

▶アンディ・ウィアーの新作『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を読む。

 

昨夜、寝る前に何気なく読み始めたらやめられなくなり、けっきょく午前5時過ぎまで読み耽ってしまった。

読書で徹夜なんて久しぶりである。

 

ストーリーは、何をどう語ってもネタばれになるので、なにひとつ喋れない。

謎の宇宙船のなかでひとり目覚めた主人公が、人類滅亡の危機を救うために悪戦苦闘する話である。

上巻の160頁あたりに大きな爆弾がしかけられていて、そこからとんでもない展開がラストまで続く。

爆弾(ストーリー上のね)がさく裂したとき、主人公が「うっそだろ!」と叫ぶが、その叫びは読者の叫びでもある。

わたしは、その時点でいったん本を閉じて、珈琲を飲みこころを落ち着かせた。

そこからは、胸熱な展開がこれでもかと続き、ラストまで一気読みである。

 

主人公やストーリーのポジティブさとか、科学理論を基にした描写とか、SF的想像力の飛ばし方とか、どこかアーサー・C・クラーク御大の作品を彷彿とさせる。

ここにクラークが持っていた深遠さが加味されれば、著者はあっと言う間に巨匠になるにちがいない。

 

ライアン・ゴズリング主演で映画化が決定している(24年初頭に撮影開始)。

楽しみ。

 

 

▶朝食を食べたら、さすがに眠くなり、昼までうつらうつらと眠る。

起きて、外へ。

暑い!

思わず、ガンバレルーヤよしこ並に「クソがっ!」と叫びたくなるほど暑い。

夏だから暑いのは当たり前、なんてことを通り越してる気がする。

 

谷中の台湾カフェ「狐月庵」で涼む。



台湾コーラなるものを飲む。

独特の香り。

どこかで嗅いだ香りだと思いながら飲んでいたら、ひと口飲んだ妻が「あっ、あなたが腰に貼ってる湿布薬とおなじ匂い!」と言い、そうなるともう湿布薬を飲んでるとしか思えなくなったw。

まあ、不味くはなかったのだが。

 

いっしょに写っている本は、図書館で借りた阿部謹也の『ハーメルンの笛吹き男』。

 

 

▶夕食後、ヒッチコックの『サイコ』を観る。

 

わたしが完璧だと思う映画のひとつ。

妹が登場して謎解きが始まる後半より、ジャネット・リーアンソニー・パーキンスに殺されるまでの前半が好き。

 

今年はヒッチコックの主な作品をすべて観直そうと思っていて、これがその3本目。

 

 

Brad Mehldau の『Your Mother Should Know : Brad Mehldau Plays The Beatles』(2023)を聴く。

 

「Baby's in Black」とか「She Said, She Said」とか「If I Needed Someone」とか、超有名どころをはずした選曲がしびれる。

みんな「Let It Be」をやりたがるw


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チック・コリアが亡くなり、キース・ジャレットが活動休止中ではあるが、リリカル・ピアノ派は永遠に不滅なのだ。