単純な生活

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ヘミングウェイの『北ミシガンで』を読む

 

ヘミングウェイの『北ミシガンで』を読む。

 

 

清楚の女性が武骨な男に恋心を抱き、ある夜散歩に誘われ、初体験をする。

それだけの話しである。

書かれたのは1922年。しかし性描写の露骨さがネックとなり(いまから見るとたいしたことはないのだが)、日の目を見るまでに15年を要している。

 

おそらく、アメリカのどこにでもあった話しである。

もっと言えば、世界中のどこにでもころがっているような話しである。

しかし、ヘミングウェイが書いたことにより、鍛冶職人ジム・ギルモーとウェイトレスのリズ・コーツの姿は、永遠のなかに刻まれることになった。

 

物語はない。

物語があるのは、ここに描かれたエピソードの前であり、後である。

それは、読み手である我々の想像の中にある。

 

 

アラン・パーカー監督の『エンゼル・ハート』を観る。

 

エンゼル・ハート(字幕版)

エンゼル・ハート(字幕版)

  • 発売日: 2018/01/01
  • メディア: Prime Video
 

 

主演は、まだ顔が整っていた頃のミッキー・ローク。共演がロバート・デ・ニーロ

デ・ニーロのゆで卵の食べ方がすげぇ怖い(笑)。

消えた人気歌手の行方を私立探偵のM・ロークが追う。

ハードボイルドなストーリーが、デ・ニーロがゆで卵を食べるあたりから、徐々にホラーへと変わっていくのだ。