単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

ありふれた日常 #32 / かっぱ橋でお買い物

 

▶午前中にバスに乗り、浅草へ。

妻が鉄のフライパンが欲しいと言うので、かっぱ橋道具街へ出かけたのだ。

いろいろ見て回って、けっきょく「釜浅商店」で山田製作所製の中華鍋(大きさ26cm、厚さ1.2mm)を買う。

おなじく山田製作所のフライパンと迷ったのだが、鉄のフライパンは少々重すぎた。

鍋を買ったあと、道具街をぶらつく。

雷門あたりと比べると人通りはかなり少ない。

↑ ここに住みたくはないなぁw

 

助六夢通りにある「まるごとVegan」という、その名の通りのヴィーガン料理専門店で、少しおそめの昼食。

ランチプレート。

これで¥2200也。

浅草値段のような気もする。

味は悪くない。

カレーはノンオイルなのに美味。

天ぷらはひよこ豆の衣で、ココナッツオイルで揚げていて、まったく油っぽくなかった。

 

東西めぐりん(台東区の循環バス)で帰る。

 

 

ヒッチコックの『めまい』(1958)を観る。


www.youtube.com

 

淀川長治解説の日曜洋画劇場で観て以来、これが2回目。

こんな映画だっけ?

わたしの記憶とだいぶ違う。

 

友人から、様子のおかしい妻マデリン(キム・ノヴァク)の尾行を頼まれた高所恐怖症の元刑事ジョン(ジェームズ・スチュアート)。

過去に囚われて、明らかに精神的を病んでる感じのマデリン。

前半は、ジョンの尾行が延々と描かれる。

事件はまったく起きないのだが、不穏な空気はびしびしと伝わって来る。

こういうところ、ヒッチコックの名人芸だな。

事件が何も起きないにもかかわらず1時間ちかく画面にくぎ付けである。

 

中盤、やっとストーリーが動き出す。

ゴールデン・ゲート・ブリッジのたもとで湾を眺めていたマデリンが、いきなり身を投げるのだ。

それを助け、自宅に連れて帰るジョン。

ベッドで目覚めたマデリンは、しかし何も覚えていないと言う。

このあたりから、ストーリーは絶妙に不思議なラブロマンスへとシフトしていく。

ジョンがマデリンに惚れてしまい、マデリンもジョンへの愛を口にする。

しかし、悲劇はすぐそこまで迫っていたのだ…。

 

ジョンの変態性が前面に出てくる最後の30分は、気持が悪くてこころがざわつく。

こんな映画だっけ?

わたしの記憶とだいぶ違う(2回目)。

 

ラストも、サスペンス映画のカタルシスとは無縁である。

いったいわたしは何を観せられたんだ?

観終わったあとも、こころのざわつきが止まらない。

 

 

▶わたしは、基本インドア派なので、外に出るとぐったりと疲れる。

次の日は、まず使い物にならない。

ひたすら寝て過ごして、回復を待つしかない。

おそらく、街の喧騒というものに耐性がないのだと思う。

“街”と言うより“人”への耐性がないのかも。

どんなに親しい間柄でも、4人以上の集まりは、ちょっとキツイし。

 

疲れを癒そうとヒッチコックの『めまい』を観たら、とんでもない作品で余計疲れたし(笑)。

しかし、まあ、そのおかげで今夜はぐっすり眠れそうだ。

あっ、夢に見るかな。