単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

『マスタング・アイランド』を観る。そして、ピカードと波平。

 

▶『マスタング・アイランド』を観る。

2017年制作のアメリカ映画。

モノクロ。

監督は、クレイグ・エルロッド。

主演は、メイコン・ブレア(好き)。

いまのところNetflixでしか観ることができない。

 

f:id:kitti55:20210912192241j:plain

f:id:kitti55:20210912192423j:plain

 

少し世間とズレてる感じの3兄弟の物語。

メイコン・ブレア演じる長男(写真右端)が、大晦日に彼女にフラれるのだが、どうしても諦めることができず未練たらたらで、ついには次男(写真真ん中)の車で、彼女がいるであろうマスタング・アイランド(風光明媚な海辺の街で、別荘もたくさんある)まで行くことになる。

なぜか3人一緒である。

マスタング・アイランドで元カノの家を見つけるものの彼女はおらず、勝手に入り込んだ3人はそこで暮らし始める(いいのかよ)。

 

何かどんでもない事件が起こるわけではない。

「何か起こりそうで、何も起こらず、でも少し何か起こる」と言う、桃屋食べるラー油的な映画(好き)。

モノクロなのも良い(すごくキレイ)。

 

後半、街のレストランで働くウエイトレスが話にからんでくる。

 

f:id:kitti55:20210912203649j:plain

 

元カノに未練たらたらだったはずの長男と、このウエイトレスがいい仲になってしまうのである。

が、この女性は、次男が最初に目をつけた女性で、すこしだけ話がややこしくなる。

長男とウエイトレスの仲がどんどん深まり、兄弟の間がなんだか微妙になっている頃、長男の元カノが家に戻って来る…。

 

ラスト、気持の良い終わり方。

捨てる神あれば拾う神あり、ってことか。

 

ちなみに、長男役のメイコン・ブレアとウエイトレス役のリー・エディは、実生活では夫婦。

どちらも、冴えない人生をおくっている冴えないひとを演じさせたら抜群である。

 

 

 

▶ Suzanne Vega の『An Evening of New York Songs and Stories』(2020)を聴く。

 

 

ライブ・アルバム。

タイトルの Stories ってのが、いかにもスザンヌ・ヴェガっぽい。

 


www.youtube.com

 

この動画のセットリスト。

“Luka”

“Crack In The Wall”

“I Never Wear White”

“Tom’sDiner”

 

わたし、スザンヌさんと同い年である。

どうでもよい情報だが。

 

 

 

▶わたしの頭髪は日々抜け続けており、このまま進むと遠からずジャン=リュック・ピカードのように禿げてしまうであろう(希望的観測)。

 

f:id:kitti55:20210912213623j:plain

 

ジャン=リュック・ピカードは、パトリック・スチュワートが演じる「スタートレック」の登場人物。

宇宙戦艦USSエンタープライズ号の艦長である。

なかなか悪くない。

と言うか、禿げ方としては理想的かっこ良さである。

 

が、わたしは今日、驚くべき事実に気がついてしまったのである。

なんと、わたしが理想とするジャン=リュック・ピカード氏と、我らが磯野波平氏の禿げ方が、ほぼ同じなのだ。

 

f:id:kitti55:20210912214203j:plain

 

なんと言うことだ!

わたしの頭部が、ピカードではなく磯野波平になる可能性も、かなりの確率であり得るのである。

って言うか、9分9厘波平だろう…。

くそっ。

 

『1001グラム ハカリしれない愛のこと』を観る。そして、“ライナスの毛布”化するスマホ。

 

▶『1001グラム ハカリしれない愛のこと』を観る。

2014年制作のノルウェー映画

監督は、ベント・ハーメル

 

 

例によって邦題がひどいが、原題はシンプルに「1001 Gram」で、ラストちかくでタイトルの意味がわかってホーッってなる。

 


www.youtube.com

 

主人公は “計測の専門家” で、脇役はなんと “メートル原器” である。

心臓発作で倒れた父親の代わりに貴重なメートル原器(ノルウェー版)を持って、パリの国際会議に出席することになったマリエ。

世界中から各国版のメートル原器を持った研究者がパリに集まり、原器の重さに狂いがないか計測して、再び国に帰るのである。

その会議で、マリエは鳥の鳴き声を研究している男性と出会う…。

おっ、ラブコメモード発動かと思ったのだが、そうはならない。

 

お話は、あまり盛り上がることもなく淡々とすすんでいく。

その淡々ぶりが気持ち良い。

まあ、退屈なひとには、ずーっと退屈な映画なんだろうけど、わたし的にはその淡々さがツボで、いつまでも観ていたいタイプの映画だった。

 

冷たいかんじのマリエの顔が、徐々にまあるく暖かくなっていく。

その変化もじつに自然で良かった。

最後に下ネタ爆発 “笑” 。

 

けっきょくわたしは、派手なアクション映画とかより、こういう何も起こらない、でもちょっと何か起こる感じの作品が好きなんだな、と自分の好みを再確認した。

 

 

 

▶ Miguel Baselga のピアノでアルベニスを聴く。

 

Albeniz: Piano Music, Vol. 1 (Complete)

Albeniz: Piano Music, Vol. 1 (Complete)

  • Miguel Baselga
  • クラシック
  • ¥1528

 

いつもはド定番のアリシア・デ・ラローチャのピアノで聴くのだが、今日はよく知らないピアニストで。

ラローチャより硬いかな。

 

こちらは、アリシア・デ・ラローチャ

軽々と弾いてる。

 


www.youtube.co

 

アルベニスと言えば、ギターも良き。

 


www.youtube.com

 

 

 

スマホを忘れて散歩に出てしまった。

たかだか30分の散歩なのに、歩いている間ずーっと、なんだか落ち着かない。

途中で誰かに電話をするわけでもなく、なにかをググったりもしないだろうに、ポケットにスマホが入ってないと不安なのである。

チャーリー・ブラウン」の登場人物のひとりライナスくんは、使い慣れた毛布が手放せず、それがないと軽くパニックに陥るのだが、それと同じようにいつの間にかスマホが “ライナスの毛布” 化してしまっていたようだ。

 

帰宅後、机の上に見慣れたスマホを見つけて、フーッと安堵のため息をつく。

わたしは、始終スマホを見ずにはいられないほどの依存症ではないのだが、それでも手元にスマホがないと、少し不安になる。

いつの間にこうなったんだ?

むかしは、こんなものなくても平気だったのに…。

そんなことを考えながら、ぼんやりと目の前のスマホを眺めていると、LINEからのメッセージ通知が。

おっ、となって開いてみると、友だちからではなく、新作スタンプの案内だった…。

 

 

『ジブシーのとき』を観る。そして、どっと疲れる。

 

▶『ジブシーのとき』を観る。

1989年制作のユーゴスラビア映画。

監督のエミール・クストリッツァは、この作品によりカンヌ映画祭で監督賞を受賞。

 

 


www.youtube.com


www.youtube.com

 

先日観た『チャンシルさんには福が多いね』のなかで、主人公のチャンシルさんが映画の道にすすむきっかけになった作品として紹介されていた。

約30年ぶりに観た。

岩波ホールで初めて観たときと同じで、作品が持つ圧倒的なパワーに2時間やられっぱなしだ。

“ザ・映画”って感じ。

チャンシルさんが映画の道にすすみたくなったのも、わかる気がする。

 

ジプシーの村で家族(不思議な治癒能力を持つ祖母、病弱な妹、ろくでなしの伯父)と共に暮らす純朴な青年ベルハン。

ある日、犯罪で財を成した男アメードが村に戻って来る。

アメードの息子の病気を治した祖母は、孫娘をイタリアの病院に連れて行ってくれとアメードに頼む。

ベルハンは、妹の付き添いとしてイタリアへ行くことになるのだが、妹を医者にみせるかわりにアメードの手下として働くことを余儀なくされる…。

すこしずつ悪の道に染まっていくベルハン…。

 

すべてが気持ちよく過剰である。

チャンシルさんが大好きな小津安二郎の作品が引き算の映画とするなら、こちらは足し算の映画だ。

監督の好きなものを(人間、動物、物)すべて詰め込んだ感じ。

そして、どれもが常に動いている。

ごちゃごちゃと賑やかに動いていて、かたときも止まってはいない。

 

ラストは、悲劇なのだが、すこしも悲しくない。

切なくはあるが、悲しくはない(涙は流れない)。

この映画のなかでは、すべてのものが等価で、生と死すらも等価なのだ。

 

ただただ圧倒されて、2時間が終わる。

どっと疲れた。

 

 

 

ジャンゴ・ラインハルト(Django Reinhardt) のベスト盤を聴く。

 

 

ジプシー(ロマ)・ミュージックってこれしか思い浮かばない。

 


www.youtube.com

 

洗練さすぎてて、本来のジプシー(ロマ)・ミュージックとは、もはや別物なのかもしれない。

ヴァイオリンのステファン・グラッペリの存在は大きいな。

そして、ふたりともダンディやわぁ。

 


www.youtube.com

 

 

 

『チャンシルさんには福が多いね』を観る。そして、地元のひとなら誰もが知っていること。

 

▶『チャンシルさんには福が多いね』を観る。

2019年制作の韓国映画

 

 

めっちゃ良いではないか!

今年になって観た映画で、まちがいなくベスト3に入る(もちろんわたし的にだが)。

 


www.youtube.com

 

監督の急死によって無職となってしまった映画プロデューサーのチャンシルさん。

40歳、独身。

映画のことしかやってこなかったので、いきなり無職になっても何をして良いのかさっぱりわからない。

とりあえず高台にある超不便な家を借りて引っ越し、大家のお婆さんと暮らし始める。

食べるために、友人の女優のところで家政婦を始める。

その女優にフランス語を教えにきている年下の男性と、なんだか良い雰囲気になるチャンシルさん…。

ふたりで飲みに行って映画の話になり、男性が「小津安二郎は退屈。僕はクリスファー・ノーランの方が好き」と言ったとたんに、小津が大好きなチャンシルさんは、軽くぶち切れてしまう…。

「ノーラン!? はぁ?」

人生、なかなかうまくは運ばないのだ。

 

チャンシルさんにだけ見えるレスリー・チャンの幽霊も良い感じ。

「寂しいあまり、愛だと勘違いしているのです」とか「本当の望みがわかれば幸せになれます」とか、的確なアドバイスで常にチャンシルさんを励ますのである。

レスリー・チャンとぜんぜん似てないけど。

チャンシルさんに「香港に帰れば」みたいなことを言われてしまうけど。

でも良い奴。

そう、チャンシルさんのまわりには、基本(幽霊も含めて)良い奴しかいないのである。

だから観ていて気持ち良い。

 

映画がはじまってすぐにチャンシルさんが、歩いてるときに何もないようなところでつまずくシーンがある。

その瞬間、わたしのこころは、この映画に摑まれたのである。

主人公がつまずく映画は、良い映画である確率がきわめて高い(自分調べ)。

事件らしい事件は、なにも起こらないが、ずーっとチャンシルさんを観ていたくなる。

 

疲れたときにオススメの映画。

それにしても、クリストファー・ノーランは、あきらかにもらい事故だよなぁ “笑”。

 

 

 

▶ The Bad Plus の『Never Stop II』(2019)を聴く。

 

Never Stop II

Never Stop II

  • ザ・バッド・プラス
  • ジャズ
  • ¥1528

 

アメリカのピアノ・トリオ。

かっけーのひとことにつきる。

ほかに感想が思いつかない。

 


www.youtube.com

 


www.youtube.com

 

5年ほど前にピアニストのイーサン・アイヴァーソンが脱退し、オリン・エヴァンスが加わった。

 

 

 

▶腰はだいぶ良くなり、杖なしでも歩けるようになった。

駅の階段とかは、まだまだ怖々降りてますけどね。

そんなに電車乗らないし。

 

今日の午後、ゆっくり散歩してたら近々開店するちいさな飲み屋を発見。

おしゃれなカフェっぽい酒場。

この時期にオープンするってのは、かなり勇気のいることではないだろうか。

それに場所がなぁ…。

ちょっと良さそうにみえる場所なんだが、その場所でオープンした店はことごとく閉店してるのだよ。

そういう場所ってありますよね?

地元のひとならみんな知っていることだが、不動産屋はそんなこと口が裂けても言わないよなぁ。

長く続けば良いけど。

 

“新しいものを受け入れられない”状態について

▶年に1回か2回ほど、次に何を観るかがまったく決まらなくなる。

たいていは、ものすごく面白い作品を観た後に落ち込む状態だが、こんかいは気がついたら観るものを決められなくなっていた。

Amazon PrimeNetflix で面白そうなものを観てみるのだが、どれも最初の15分くらいで「これじゃないな」って状態になってしまう。

これは読書でも陥る状態で、なにを読み始めても最初の10ページほどで「これじゃないな」となって、手にした本を放り出してしまう。

 

解決策は、ひとつしかなくて(と言うか、わたしが解決策をひとつしか見つけられてないのだが)、自分がなんかいも観た映画とか、なんども読んだ本を手に取って、それを読んだり観たりしながら、新しいものに向かう気が起きるまで辛抱強く待つのである。

幸いなことに、なんかいも観た映画も、なんども読んだ本も、(年をくっているせいで)それなりにあるので、待とうと思えばいつまでも待てるのである。

 

若い頃は、こういう“新しいものを受け入れられない”状態になると、ちょっと焦ったりもしたが、いまでは「また来たか」とあきらめて、読み慣れた本を手に取り、観慣れた映画を観て、静かに時が過ぎるのを待つ。

おそらく、新しく取り込んだものを消化する時間が必要なのだろう。

新しく触れたものの多くは、忘却の砂漠の砂に埋もれてしまうが、映画のワンシーンとか、本の1節とか、こころに残るものもある。

年をとるにしたがって、そうやって残るものが少なくなっているのは否めないが、少しでもこころに残るものがあるうちは大丈夫なのだろう。

なにが大丈夫なのか、よくわからんが。

 

 

 

▶と言うわけで、今日は『スターウォーズ IV 新たなる希望』を、ぼんやりと観た。

スターウォーズ・シリーズの1作目。

 

 

スター・ウォーズ・シリーズは、けっきょくのところコレ1本で良いような気がしているのである。

まあ、この後のエピソード5と6はあっても良いが、他はなくてもわたしは困らない。

ぜーんぜん困らないのだ。

 

R2-D2C3POが出てきただけで、頬が緩んでしまう。

ルークが二連星の夕陽を眺めるシーンも良い。

ハン・ソロが酒場で賞金稼ぎを撃ち殺してニヤッと笑うシーンも好きだ。

ミレニアム・ファルコン号の非対称の美しさときたら!

そして、なによりダースベーダーの禍々(まがまが)しさが素晴らしい!

 

ルーカスが、あとに作ったエピソードとの整合性をとるために、CGを使って作り直したシーンが、やはり凄い違和感…。

 

 

 

『キングス・オブ・サマー』を観る。そして、夏の一句。

▶『キングス・オブ・サマー』を観る。

2017年制作のアメリカ映画。

 

 

Cinemarble さんのブログで紹介されていて…

 

cinemarble.com

 

ブログのさいごに「夏はこうでなくっちゃ!ヒャッホー!とか叫びたい!」と書いてあって、あるいはいまのわたしに欠けているのは“夏のヒャッホー”かも知れないな、と思いついて、観てみたのである。

 

いずれも親との関係にもんだいを抱えている男子高校生ふたり(プラス変人の同級生ひとり)が、森の中に隠れ家をつくり、家出してそこで3人だけの生活を始める。

狩りのまねごと(うまくいかず、けっきょくファストフード店でチキンを買う)…。

川での水遊び…。

森の中の探検…。

などなど、3人が隠れ家のある森で夏を過ごしシーンは、少年たちの憧れがすべてつまっている。

「ヒャッホー!」がたくさん。

嗚呼、願わくばわたしもこんな夏が過ごしたかったよ…。

 

しかし、ここにひとりの女性が登場する。

主人公のジョー(ニック・ロビンソン)が、ひそかに想いを寄せるクラスメイトのケリーを、隠れ家に招待してしまうのである。

こういう映画の場合、恋愛はいつも“現実”を連れてくる。

そして、その“現実”によって、“夢”はもろくも崩れ去るのだ。

 

少年たちの友情と、夢のような生活はやがて壊れてゆく。

が、その破壊を通して、少年たちは少し大人になっている。

ちょっとビターで、しかし爽やかな青春映画。

ラストの仲直りのシーンもすてき。

 

ジャケットの写真が、この映画のすべてを表していて好き。

 

 

 

Thin Lizzy の『Jailbreak』(1976)を聴く。

 

Jailbreak

Jailbreak

 

『キングス・オブ・サマー』の冒頭で、Thin Lizzyの「Cowboy Song」が流れる。

 


www.youtube.com

 

おじいちゃんは、おおっ!ってなりましたよ。

 

 

 

▶ Youth Lagoon の『The Year Of Hibernation』(2011)を聴く。

 

 

このアルバムのなかの、「17」って曲が、『キングス・オブ・サマー』のなかで効果的に使われていた。

 


www.youtube.com

 

良い曲だなあ。

夏バテの心に沁みる。

 

 

 

▶夏の一句。

早く起き 鼻毛抜いたら 蝉の声

我ながら風流やねぇ(そうか?)

 

 

『クロスロード』を観る。そして、一歩ずつおじいちゃんに…。

 

▶『クロスロード』を観る。

1986年制作のアメリカ映画。

監督は、ウォルター・ヒル

主演は、『ベスト・キッド』のラルフ・マッチオ

 

 

名門ジュリアード音楽院に通っているユジーン(ラルフ・マッチオ)。

学んでいるのはクラシックギターだが、かれはブルースに夢中だ。

伝説のブルースハープ奏者、ウィリー・ブラウンと知り合ったユジーンは、ふたりで南部への旅に出ることになる。

目指すは、ミシシッピ州クラークスデールにある十字路……ブルースの神様ロバート・ジョンソンが、まだまったく無名の頃に悪魔と契約をして、自らの魂と引き換えに超絶的なブルースの才能を授かったと言われている場所である。

ウィリー・ブラウンには、どうしても死ぬまでにそこに行く必要があったのだ。

 


www.youtube.com

 

さわやかなロードムービー

異質な者ふたりが、共に旅をするうちに心を通わせていくという、ロードムービーのお約束をきっち守りながら、後半は衝撃(笑劇?)の展開になっていく。

ラルフ・マッチオスティーヴ・ヴァイのギターバトルもある(!)。

良いところで、ライ・クーダの弾くスライドギターが流れてきて、気分はすっかりブルースマンだ。

とんでもない話なのに、ラストが渋い…。

 

 

 

▶腰の調子は60%ほど良くなった。

ちかくのコンビニまでは歩けるようになったが、遠出はまだ無理だ。

年のせいか、治りが遅い。

そのうち寝たきり生活になるのか。

 

腰を痛めて寝ているときに、iPadとかで映画を観ているのだが、これがなかなか集中できない。

新作映画だと、話が頭に入って来ないのだ。

だから新作は観ないで、むかし観た映画を流して、それをぼんやりと観ている。

で、いつの間にか眠っているのである。

 

本も満足に読めない。

集中力が(もともと乏しいのだが)10頁と持たないのである。

「入院中にプルーストを読破しました」とか「入院中にGOT全シーズン観ました」とか言うひとがいるけど、マジで凄いと思うわ。

もともとの集中力のポテンシャルが違うとしか思えない。

 

寝てばかりいても、ほんとうに寝たきりになってしまうので、腰をかばいつつ起き上がって、パソコンの前に座り、こうやってブログを書いたりしているのである。

しかし、これも集中力は続かず、ぽつりぽつりとしか書くことができない。

 

日々、一歩ずつ、おじいちゃんに近づいている…。