単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

全編、ひたすら暗い

 

朝、電車のなかで Bahamas の『Pink Strat』を聴く。

 

Pink Strat

Pink Strat

 

 

すこしゆっくりめのリズム。

ひきずるようなボーカル。

ゆったりと流れるメロディ。

こういうの好きだな。

ずっと聴いていたい。

 

 

★★★

 

 

鈴木地蔵の『文士の行蔵』(右文書院)を読む。

 

文士の行藏

文士の行藏

 

 

主に文学研究の同人誌「文遊」に発表された作家評伝をまとめたもの。

以前読んだ『市井作家列伝』(良い本!)の続編的な本である。

こんかいも取り上げてる作家は、地味な作家ばかりだ。

 

巻末に、作家索引があるが、上林暁、古木鐵太郎、渋川驍、古山高麗雄、嘉村磯多、などの名前がずらっと並んでいるのを眺めていると、地味目の作家がすきなわたしは嬉しくてめまいがしてくる。

が、(著者には申し訳ないが)万人にはすすめない。

好きなひとが、夜中にニヤニヤしながら読むべき本である。

 

 

★★★

 

 

 藤沢周平の『暁のひかり』(文春文庫)を読み終わる。

 

新装版 暁のひかり (文春文庫)

新装版 暁のひかり (文春文庫)

 

 

表題作のほか、「馬五郎焼身」「おふく」「穴熊」「しぶとい連中」「冬の潮」の全6編収録。

藤沢周平のデビューから5作目。出版は1976年。

当時、著者が抱えていた鬱屈は、5作目ではまだ晴れていない。全編、ひたすら暗い。

暗いが、ストーリーは無類に面白い。

しかし、「これ面白いよ」と誰かに気軽に薦められるような本ではないよなあ。

 

 

★★★

 

 

 29歳の若い同僚(アルバイト)に、何気なく「将来、何するの?」ときいたら、「今が将来なんですよ!」と返された。

ん? なんか、深いことを言ってるのかな?