タイトル :黒い玉
著者 : トーマス・オーウェン
収録短篇集 : 『黒い玉 ~十四の不気味な物語~』
訳者 : 加藤尚宏
出版社 : 創元推理文庫
トマス・オーウェン (1910 – 2002) は、ベルギーの幻想作家。経済界の重鎮としても活躍した。
「黒い玉」は、オーウェンの代表作のひとつ。読後、じわじわと怖くなる。
では、あらすじを。
★★★
続きを読む
タイトル :黒い玉
著者 : トーマス・オーウェン
収録短篇集 : 『黒い玉 ~十四の不気味な物語~』
訳者 : 加藤尚宏
出版社 : 創元推理文庫
トマス・オーウェン (1910 – 2002) は、ベルギーの幻想作家。経済界の重鎮としても活躍した。
「黒い玉」は、オーウェンの代表作のひとつ。読後、じわじわと怖くなる。
では、あらすじを。
★★★
続きを読む
タイトル :敗れざる者
著者 : アーネスト・ヘミングウェイ
収録短編集 : 『ヘミングウェイ短篇集』
訳者 : 西崎憲
22歳のときから7年間、ヘミングウェイは新妻のハドリーと共にパリで暮らす。パリに渡ったときにはまったくの無名だったヘミングウェイだが、パリを離れてアメリカへ戻るときには、新世代を代表する作家になっていた。
ヘミングウェイは、パリ時代に長篇『陽はまた昇る』と『武器よさらば』を書き、多くの優れた短編を書く。
「敗れざる者」は、第2短編集『男だけの世界(Man Without Woman)』の冒頭に置かれた傑作。舞台は、彼がこよなく愛した土地、スペイン。そして、後にノンフィクション(「午後の死」)を書くほど夢中になった闘牛と闘牛士の物語である。
では、あらすじを。
★★★
続きを読む
本、あるいは読書に関するエッセイ集を紹介する。
Part 1ってことは、とうぜんPart 2もあるわけである。いつアップするかは未定だが。
書評専門紙「週刊読書人」に連載されていたコラムをまとめたもの。
「人の読まない本を読む」というタイトルが良い。このままブログのタイトルに使えそうだ。まんまパクるのはまずいだろうから少し変えて、「人の読まない本はボクも読まない」とか。
それにしても、知らない名前がたくさん出てきて、読んでいるうちに頭がくらくらしてくる。土田杏村とか中山呑海とか、どこの誰だよ。
こういうコラムを書く人は、たいてい古書好きで(と言うか、読みたい本が古本でしか売ってなかったりするわけで)、古書店から送られてくる即売会の目録をよく読んでいるし、古書店巡りも日常生活のルーティンワークのひとつになっている。じつを言うと、わたしは20歳の頃から約20年間、都内の某古書店で働いていたので、この手の人には、ふつうの人よりは少し詳しい。はっきり書くけど、ちょっと気持ち悪いです(笑)。
で、そんな本オタクが書いた本が面白いかと言うと、これがめちゃくちゃ面白い。ところどころに辛気臭い文章が現れるが(例 : 「それにつけても、いかにも貧相なのがこの国のエンターテインメントだ。『レ・ミゼラブル』や『永遠の都』と比較できるような作品がただの一つでもあるだろうか?)、そういうときは、うっせーよジジイ、と心のなかで突っ込みをいれて読み進めればよろしいのだ。
続きを読む
ブログ作成に役立つ(であろう)「文章読本」を6冊紹介。
最後の1冊は、かなり曲者だが…。
文章を書くうえでの基本のキは、この本ですべて学べる。
「修飾語の順序」「句読点のうちかた」「助詞の使い方」、この3つの章を読んで実践するだけでも文章力は格段にアップするはず。
初版が出たのが1980年代初頭だが、内容はまったく古びていない。
続きを読む
タイトル :少年十字軍
著者 : マルセル・シュウォッブ
収録短篇集 : 『少年十字軍』
訳者 : 多田智満子
出版社 : 王国社
マルセル・シュウォッブは、1905年に37歳の若さで世を去ったフランスの小説家。
「少年十字軍」は、かれの天才が存分に発揮された傑作。
★★★
西暦1212年、北フランスのロワール河流域ヴァンドーム地方と、ドイツのケルンに、まったく別々にではあるが、ほぼ時を同じくして、のちに“少年十字軍(Children's Crusade)”と呼ばれることになる集団が現れた。
フランスではエティエンヌという羊飼いの少年が神の啓示を得、リーダーとなって聖地エルサレムの奪還をめざし行進を開始した。これに賛同した各地の少年たちがエティエンヌのもとに集まり、その総数は3万人ちかくにのぼったと言われる。
“聖地奪還”といっても、かれらは何の武器も持たず丸腰であり、なにより平均年齢が13歳前後の少年たちである。ボロをまとっただけの少年たちが、ぞろぞろとエルサレムをめざしたのである。
親たちは、子供たちのこの異様な行動を必死になって止めようととしたが、止めることができず、事態を憂慮した国王も少年たちに帰宅を命じたが聞き入れるものは少なかった。
やがて彼らはマルセイユに到着する。
ここから七艘の船に分乗して聖地をめざした。
が、この輸送を請け負った回船業者は、少年たちの聖なる行動に感動して船を用意したわけではなかった…。
回漕業者の親玉は、少年たちをアレクサンドリアに連れ去り、そこで奴隷としてイスラム圏に売りとばしてしまったのである。
シュウォッブの短篇は、この中世の異様な史実を、当事者の少年たちをはじめ、乞食の僧侶、ローマ法王、癩者、回船業者の秘書、回教僧など、さまざまな立場の視点から語っていく。
歴史小説といった感じはなく、ぜんたいに美しい詩情が漂う。
続きを読む
タイトル : 三時十分発ユマ行き
著者 : エルモア・レナード
収録短編集 : 『オンブレ』
訳者 : 村上春樹
出版社 : 新潮社 / 文庫
エルモア・レナードはアメリカのミステリー作家。1984年に『ラブラバ』でエドガー賞(最優秀長篇賞)を受賞した他、多くのヒット作がある。日本での人気は本国に比べるといまいちだったが、根強いファンがいる。
「三時十分発ユマ行き」は、これまでに2度映画化された西部劇の名作。
では、あらすじを。
(と言っても、あまりにシンプルなので、設定を説明しただけで終わってしまうのだが)
★★★
続きを読む