単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

ようするに地味なのだ

 

10連休が終わり、出勤電車のなかで、レッド・ツェッペリンの『IV』。

久しぶりの仕事なので、ガツンとしたものを聴こうと思って。

 

Led Zeppelin IV [DELUXE EDITION REMASTERED VINYL 2LP] [12 inch Analog]

Led Zeppelin IV [DELUXE EDITION REMASTERED VINYL 2LP] [12 inch Analog]

 

 

1曲目の「Blac Dog」から、名曲「Stairway to Heaven」をはさんでラストの「When the Levee Breaks」まで、捨て曲が1曲もない。

いまさらながら凄いアルバムだなと思う。

 

 

★★★

 

 吉村昭の『敵討』(新潮文庫)を読む。

 

敵討 (新潮文庫)

敵討 (新潮文庫)

 

 

幕末から明治にかけて実際にあった敵討の話が2編。「敵討」と「最後の仇討」。

吉村昭歴史小説ケレン味がほぼゼロなので、声を張り上げる講談調の歴史小説を期待している人にはハードルが高い。

ようするに地味なのだ。事実以外は何も書かない。歴史そのままの歴史小説

しかし、それだからこそ、遠いむかしに生きた人たちの息吹が生々しく伝わってきたりもする。

 

明治維新を迎えてもなお両親の仇を討とうとする男の生涯を綴った「最後の仇討」が良い。

仇を討ったのちの、抜け殻のようになった男の人生に胸がしめつけられる。

幕末に武士として生まれ、幼少期に政争により両親を斬殺され、維新後に武士を捨ててからも犯人への復讐を胸に生きる。

本懐を遂げてからは、無期懲役囚として獄に入り、恩赦で外に出て、最後は饅頭屋の主人として死んでいる。

仇討ちを遂げてからあとの人生で、男がなにを思ったかを吉村昭は書いていない。記録が残ってないからだろう。

記録にないことを、想像で書く作家ではないのである。

しかし、事実を事実として書いているだけで、男の重い人生が読み手には伝わってくる。

 

 

★★★

 

 

たまにアクセス数がガンと跳ね上がっていて焦る。

ろくに更新してないので、やばい、早く書かなきゃと思ってしまう。

「読んだ本について何か書きたい」という欲求は、読書メーターですっかり満たされていて、このブログにわざわざ書くのが少し面倒になってきている。

さて、どうやってモチベーションを上げていくかな。