▶起床午前5時。
わたしにしては遅い。
寒いので、ふとんの中でぐずぐずする。
ぐずぐずしているだけで、ほかには何もしない。
寝床の中で何かをすることが苦手なので、ただただぐずぐず過ごす。
けっこう幸せである。
▶けっきょく7時過ぎまでぐずぐずして、妻が起きてきたので一緒に朝食。
いつものようにかけ蕎麦。
昨日買っておいたコロッケを乗っける。
食べながら、Tverで鈴木もぐら主演(?)の「歯無しのグルメ ~噛まずにとろける美味い店~」を見る。
残っている歯が少ない鈴木もぐらが、歯無しでも美味しく食べることができるグルメを探し歩くグルメ番組である。
作りじたいが、「孤独のグルメ」のパロディになっているのだが、本家の了解は得てないらしい。
柔らかくて美味しいものを食べたとき、鈴木もぐらが、のけ反りながら「やわらか~い、歯がいらな~い」と至福の表情を浮かべる。
もぐらの気持ちがよくわかる。
わたしも奥歯でものが噛めなくなって久しい。
かたい肉などまずアウトで、柔らかそうな鶏肉もこわごわ口に運んでいる。
歯を大事にしてこなかったことが悔やまれるが、時はすでに遅し。
番組で紹介されていた小伝馬町のおでん屋、美味そうだったな。
大根や練り物なら無問題だ。
▶映画を1本。
2017年制作のフランス映画『静かなふたり』。
生きることに少し不器用な女性と、古書店を営む謎の老人。
ふたりの間に生まれた静かな愛を描く。
70分の短い作品。
「あなたが同年代の男だったら良かったのに…」とか、身もふたもないことを言われてしまう男が、いささか可哀そうではある。
それにしても、こと“愛”について語るとなると、フランス人はすごく面倒くさいなぁ。
ジャン・ポール・ベルモンド以外のフランス人は、みんないろいろと面倒くさいのかも知れない(偏見)。
▶外は寒そうなので、出歩く気がせず、お家でひたすらYouTube動画を観て過ごす。
スピルバーグは、数えたみたら10本も観ていない…。
『未知との遭遇』とか『E.T.』とかは、映画館で観て興奮したのを覚えているが、追っかけていたのはそのあたりまでで、『シンドラーのリスト』も『プライベート・ライアン』も、『ジュラシックパーク』も、わたしは未見なのである。
かりにも映画好きなら観ておくべき監督なんだろうなぁ、とは思うのだが、どうにも食指が動かないのだ。
自伝映画も来るみたいだし、このさいスピルバーグ・マラソンをしてみるかな。
▶夕食は、キムチ鍋。
餃子が入っている。
10年以上前の話になるが、当時親しかった中国人の友人に連れられて、池袋北口にある中国食材の店に行った。
店員も客もほとんどが中国人で、見たことも調理の仕方もわからないような食材がいろいろ売られていたのだが、そのとき友人にすすめられて冷凍餃子のパックを買った。
「鍋にいれると美味い」と言うので、さっそくその夜鍋にしてみたのだが、たしかに日本の餃子よりも皮が厚く食べ応えがあり美味しかった。
後日、また友人とその店に行ったさい、わたしがまたあの餃子パックを買おうとしたら、友人がそれを止めたのである。
「いまは買わない方が良い」
なぜ?と聞くと、
「ちょっと前、中国で大量の豚が病死した。そろそろ餃子になって出回る頃だ。ほら、少し安くしてるでしょう?」
見ると、なるほどいつもの値段より2割ほど安くしている…。
病死の豚って…。
怖くなって、それ以来中国製の食材は買っていない。
ちなみにその店では、犬の肉も売っていた。
「狗肉」と言う名で、冷凍庫のなかに切り身が並んでいた。
「食べると、すっごく体が熱くなります!おすすめです!」
と言われたが、いや無理だって。
ちなみにちなみに、その友人に「いままでに食べた肉で、なにがいちばん美味しかった?」と訊いたら、
「ロバです!」と即答。
中国人、凄いなw
▶食後、なにをするでもなく、だらだらと過ごし、そのままだらだらと眠りにつく。