単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

ありふれた日常 #38 / 懐かしい場所に戻ったような感覚…

 

▶5時起床。

目が覚めて、しばらく自分がどこにいるのか判らなくなる。

ほんの数秒のことだが。

不思議なことに、怖さなどは感じず、その数秒の間どこか懐かしい場所にいるような感覚に包まれていた。

はるかむかしに居た場所に戻ったような懐かしさ…。

これは、ちょっとヤバイのでしょうかw

 

 

カズオ・イシグロの『浮世の画家』を読む。

 

第二次世界大戦後の長崎を舞台にした長編。

戦争中、時局に迎合したような、日本精神を鼓舞するような絵を描いて名声を得た主人公が、戦後の急激な価値観の変化の中で没落し孤立を深めていく様子を、主人公の一人称で語っていく。

波風のない静かな小説だなぁ…と思って読んでいたら、最後にとんでもない仕掛けが爆発する。

いわゆる“信用できない語り手”系の小説だが、最後「えっ、どう言うこと?」って、ちょっとゾワッとした。

 

 

▶Tiny Desk Concert に上原ひろみ登場。

 


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このひとは、いつもすっごく楽しそうにピアノを弾くなぁ。

聴いてるこちらまで楽しくなる。

新曲も良い感じ。


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▶昼ごはんのあと、妻と散歩に出る。

妻は、退院後の運動として1日5千歩ほど歩くことを目標にしているのだが、病院で廊下を歩いていたときと、街中を歩いているときとでは疲れ方がまったく違うそうで、今日は3千歩を達成したあたりで帰ることにする。

 

 

▶スペイン映画『朝食、昼食、そして夕食』(2010)を観る。


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原題は「18 COMIDAS」(18の食事)。

舞台は、スペイン巡礼の聖地サンティアゴ・デ・コンポステラ

6組の人々がおりなすオムニバス群像劇。

悲喜こもごも。

すべてのエピソードが、幸福と不幸の中間あたりに着地する。

感情的に盛り上がるシーンはないが、静かに人生を見つめる感じで、良い映画だった。

こういうの、好き。