▶早朝4時過ぎ、少し肌寒くて目が覚める。
やはりお彼岸を過ぎると急に秋めいてくるな。
▶いちど目覚めたらなかなか眠れないので、起きて映画を1本観る。
20代の頃に初めて観て、そのときは面白さがさっぱりわからず、その後10年ごとに観返しているのだが(べつに10年ごとに観返すと決めているわけではなく、偶然そうなっているだけ)、年を経るごとに面白さが増している。
そして今回も、芦川いづみがひたすら可愛い。
石原裕次郎は、なんど観てもビミョー。
それにしても、居残り佐平治に哀しみの要素をプラスしたのは、川島雄三の凄いところだなぁ。
▶中国の若手作家、陳春成の短編集『夜の潜水艦』(アストラハウス刊)を読む。
粒ぞろいの短編集だった。
表題作は、ボルヘスが海に投げ入れたコインと、少年が妄想した潜水艦が深い海の底で一瞬交差するはなし。
冒頭におかれたこの作品を読み終わった瞬間、「これは、全作品おもしろい短編集だ」と、全作品を読む前に確信した。
ごく稀にそう言う短編集に出会う。
呉明益の『歩道橋の魔術師』とか、J・ラヒリの『停電の夜に』とか、佐藤泰志の『海炭市叙景』とか。
よく出来た短編には、最後にポンと読者を置いてけぼりにするようなところがあるが、陳春成は、ラストまで読者に親切で、そういう意味ではエンタメ色が強いかも知れない。
収録されている作品のほぼすべてが、現実からはじまり、そこに幻想が入り込み、どちらも両立させたまま終わる。
いま誰かに「なにか面白い本ある?」と聞かれたら、まちがいなくこの短編集を推す。
▶Shelby Lynne の『Not Dark Yet』(2017)を聴く。
タイトル曲はボブ・ディランの名曲。
ジャケット良いなぁ。
秋に聴くにはぴったりのアルバム。
いっしょに歌っているアリソン・ムーラーは、シェルビーの妹さん。
▶秋の気持ちの良い天気がずっと続けば良いのだが、すぐに冬になるんだろうなぁ…。
まあ、クソ暑い夏より寒い冬のほうがまだ過ごしやすいかもしれん。
そう言えば、「夏がましだと冬に言う」って川柳があったなw