単純な生活

映画・音楽・読書について、だらだらと書いている

『007 ドクター・ノオ』(1962)を観る。

 

▶『007 ドクター・ノオ』を観る。

 1962年制作のイギリス映画。

 

 

007シリーズの第1作。

主演は、もちろんショーン・コネリー

ボンドガールは、スイス出身のウルスラ・アンドレス

敵のあじとに乗りこんだボンドが木陰に隠れていると、ウルスラさんが海から登場。

裸同然の美女が海中から出てきても、さすがジェームズ・ボンド、まったく騒がす、ウルスラさんの鼻歌にあわせて、自分も歌いながら現れる(ミュージカルか)。

驚くウルスラさん。

「怪しいものではないよ」

いや、すごい怪しいです。

さいきんの007とちがって、アクションはおとなしめ。

おなじみの秘密兵器も出てこない。

が、現在まで続くシリーズの基本的なフォーマットは、この第1作で完成されている。

グラマラスな肢体を見せつけるボンドガール、シェイクしたマティーニ、敵を殺したあとの捨て台詞、ワルサーPPK、秘密基地の大爆発、敵との粋な会食、MI6の秘書マネーペニーとのじゃれあい…などなど。

足りないのはQの存在と、かれが毎回ボンドに手渡す秘密兵器くらい。

 

ストーリーはいたってシンプル。

世界征服を企むドクター・ノオなる人物とボンドとの闘いである。

最後にはボンドが勝って、秘密基地が爆破される。

とうぜん「そんなにうまくいくかよ!」の連続だが、ファンタジーだからべつに気にしないのだ。

 

監督はテレンス・ヤング

かれの趣味の良さを反映してか、ぜんたいに上品に仕上がっている。

この得も言われぬ上品さは、いまのボンド・シリーズにはないなぁ。

 

 

 

▶イーファ・オドノヴァン(Aoife O'Donovan) の『Fossils』を聴く。

 

Fossils

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  • 発売日: 2013/06/11
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

美しいフォーク・アルバム。

 

彼女のユニット、I'm with Her のライブ。

“Sound Like Sisters”って書かれてるね。

 


I'm With Her: NPR Music Tiny Desk Concert

 

 

 

▶競馬は、中京、阪神、中山と7レースやって、トータルでマイナス¥150。

なにやってるんだか“笑”。

 

穴を狙い過ぎたレースがひとつあったのと、いつもなら買ってるパターンの馬を見逃したレースがひとつあった。

そのふたつは、ふつうに買ってればとれてたんだが…。

反省だけなら猿でもできる。

 

いずれにしても、春競馬たのしい!

勝っても負けても、楽しいぞ!

 

 

 

『街角 桃色の店』(1940)を観る

 

▶『街角 桃色の店』を観る。

1940年制作のアメリカ映画。

 

街角 桃色の店(字幕版)

街角 桃色の店(字幕版)

  • 発売日: 2020/06/01
  • メディア: Prime Video
 

 

監督は、エルスト・ルヴィッチ。

主演は、“アメリカの良心” ジェームズ・スチュアート

 

ハンガリーのブタペストにある小さな雑貨店を舞台にした、しゃれたラブ・コメディ。

(東欧だけど、みんな流暢な英語を喋る)

J・スチュアート扮するクラリックは、店の主任店員。

そこへ、新しい店員としてクララ(マーガレット・サラヴァン)が入って来る。

ふたりは最初の出会いから意見が噛み合わず、終始けんかばかりしている。

 

でも、ラブコメですからね。

ちょっとした仕掛けがあって…。

じつは、クラリックは、新聞広告で選んだ女性と文通をしている。

かれにとっては、まあ心の恋人ですね。

で、その文通相手というのが、クララなのだ。

クララも、文通相手がけんか相手のクラリックとは知らずに、文通相手こそ理想の恋人だと思っている。

何度か相手の正体がわかりかけるのだが、そのたびに(お約束通り)じゃまが入る。

観てる方は、じれったくてやきもきする。

 

そして、クリスマス・イブ。

街には雪が降る。

映画ぜんたいにハッピーエンドの予感が漂う…!

それにしても、クラリックもクララも、“心の恋人”の容姿をかなり気にしているのが、なんかおかしい。

文通相手の正体がわかって、それぞれジェームズ・スチュアートマーガレット・サラヴァンだとわかれば、そりゃあ速攻でキスしますわなぁ “笑”。

 

ジェームズ・スチュアートが魅了的。

かれは、この年『フィラデルフィア物語』でアカデミー賞主演男優賞を受賞するが、まだまだ若い。

大スターへの階段を上り始めた頃である。

上品でかわいい。

 

調べて知ったのだが、共演のマーガレット・サラヴァンって、ヘンリー・フォンダの最初の妻なんだな。

わずか2カ月で別居してるが。

50歳の若さで亡くなっていて、晩年は不幸だったらしい。

 

映画のポスターも可愛い。

 

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後に、トム・ハンクスメグ・ライアンでリメイクされている(『ユー・ガット・メール』)。

雑貨店は書店に、文通は、とうじ最先端のPCメールに。

これも良い映画だった。

 

 

 

Dire Straits のデビューアルバムを聴く。

 

Dire Straits

Dire Straits

  • 発売日: 2007/05/12
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

気持ちい良い。

ひたすら気持ち良い 。

 


DIRE STRAITS - Sultans of Swing (vinyl)

 

この曲を最初に聴いたときは、多くのひとがディランの新曲かと思ったんだよなあ。

わたしも、たしか床屋で流れているFMラジオで聴いて、「おっ、ディランの新曲か。なかなか良いな」と思った。

 

こちらはライブ。

 


Dire Straits - Sultans Of Swing (Live Aid 1985)

 

さいきんのマーク・ノップラーさんは、すっかりカントリー。

 


Mark Knopfler & Emmylou Harris - If This Is Goodbye (Real Live Roadrunning | Official Live Video)

 

 

 

▶ちかくの寺で花見。

今日、上野公園あたりはかなり“密”だったらしいが、この寺はとても静かである。

 

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少し歩いて別の寺へ。

 

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文京区本駒込の吉祥寺。

しだれ桜がきれいな寺である。

八百屋お七伝説で有名な寺で、吉三とお七のおおきな碑もたっているが、お七伝説じたいが本当にあったことなのかどうか、かなり怪しいので、なんだかなあって感じ。

寺は、かなりおおきくて、お金の匂いがプンプンします “笑”。

 

天気予報によると、明日は春の嵐らしいので、桜は散ってしまうだろう。

今日見れて良かった。

『サムライ』(1967)を観る

 

▶『サムライ』を観る。

 1967年制作のフランス映画。

 

サムライ [DVD]

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  • 発売日: 2016/05/27
  • メディア: DVD Audio
 

 

ジャン=ピエール・メルヴィル監督の傑作。

 

トレンチコートとソフト帽でクールに決めて、静かに人を殺す凄腕の殺し屋ジェフを、アラン・ドロンが演じている。

しかし、ドロンがあまりに美しいので、街中で(そして何より殺しの現場で)すげー目立っている 。

殺し屋がこんなに目立っちゃダメだろう“笑”。

 

依頼を受けて、クラブのオーナーを殺しに店内に入っていくのだが、そこでもトレンチコートとソフト帽を脱がない。

酒と音楽を楽しんでいる客のなかを、すたすた歩いて行く。

だから、目立ってるって!

案の定、警察に目をつけられて、フランソワ・ペリエ扮する刑事にしつこく付け回され、徐々に追い詰められていく…。

 

殺し屋ジェフは、ほとんど喋らない。

じつに寡黙だ。

殺風景な部屋に住み、鳥を1羽飼っているだけ。

カメラは、かれの行動を静かに追い続ける。

けして急がない。

ときおりドロンの顔がアップになる。

美しい瞳の奥に虚無が見える。

人を殺すことをなんとも思ってないだけでなく、自分の命ですら何とも思ってない目だ。

さすが元フランス外人部隊出身者。

ふつうの人が見ないものをたくさん見てきたのだろう。

こんなに怖くて冷たい目ができるのは、アラン・ドロンくらいではないか。

 

ラストのジェフの行動は謎だが、ラストちかくの、「決着をつける」という台詞と、あの底知れない虚無の目が、謎を解く鍵のような気がする。

 

 

 

ボブ・ディランの『Blonde on Blonde』を聴く。

 

ブロンド・オン・ブロンド

ブロンド・オン・ブロンド

  • 発売日: 2016/06/02
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

1966年に発表された7枚目のアルバム。

いまのところ、ディランの最高傑作(と、わたしは思っている)。

 

このとんでもないアルバムを初めて聴いたのは、中学2年の夏休みである。

スケベでSF好きの中川くんのうちに遊びに行って、そこで聴いた。

中川くんのお兄さんのレコード棚にあったのだ。

天地真理南沙織山口百恵桜田淳子アグネス・チャンの5人のうち、誰がいちばん可愛いかを議論しながら、聴いた。

なにが良いのか、さっぱりわからなかったな。

とうじのわたしは、わかりやすいカーペンターズとかが大好きだったので、ダミ声で歌うおっさんの歌など好きになるわけがないのだ。

 

では、いつから「ボブ・ディラン命」になったのかと言うと、それがよくわからない。

気がついたら毎日のように聴くようになっていたのだった。

きっかけが、まったく思い出せない。

まっ、べつに思いだせなくても困りはしないのだが。

 

ライブ映像。

 


Bob Dylan - Rainy Day Women #12 & 35 (Live at Farm Aid 1986)

 

アルバム1曲目の「Rainy Day Woman」。

相変わらずの、意味不明なファッション・センス“笑”。

 

 

 

▶「苦しい時は、無理せずに逃げれば良いんだよ」とアドバイスするひと、これまでに苦しくて逃げたこと、いちどもない説。

 

 

 

ミスドは、けっきょくハニーディップに戻るな、わたし的には。

ぐへへ。

 

 

 

 

 

 

『セントルイス銀行強盗』(1959)を観る

 

▶『セントルイス銀行強盗』を観る。

 1959年制作のアメリカ映画。

 

セントルイス銀行強盗(字幕版)

セントルイス銀行強盗(字幕版)

  • 発売日: 2021/03/08
  • メディア: Prime Video
 

 

いくら日本未公開だからって、邦題もっと頑張れよと思ったけど、原題もそんな感じだった “笑”(The Great St. Louis Bank Robbery) 。

監督がドキュメンタリー専門のひとなので、こういう素っ気ないタイトルにしたんだろうか。

 

“King of Cool” スティーヴ・マックイーンがかっこいい。

公開当時29才である。

モノクロ映像なので、かれのブロンドと美しい青い眼を見ることができないのが、なんとも残念。

 

ストーリーはタイトル通りで、じつに単純。

4人の悪い奴らが、緻密な計画を練って銀行を襲撃するも、ちょっとした計画の狂いから失敗する。

マックイーン扮するジョンは、運転手の役割で、本人は運転だけという約束で仲間に加わったのだが、いつの間にか銀行強盗の実行犯にまでなってしまう。

自分の意思に反して、大きな犯罪に巻き込まれていく若者の恐怖と悲哀が、マックイーンの演技に漂っていて、思わず引き込まれる。

 

全100分のうち70分が襲撃計画の描写である。

長い。

とっとと銀行襲えよ、と思うが、いろいろあって、なかなか襲わない。

で、襲ったと思ったら、あっけなく失敗する。

なにやってんだか…。

失敗のしかたも(そして映画的な展開も)、なんか杜撰過ぎて逆にあっけにとられる。

しかし、そういう杜撰さも、マックイーンがクールなのですべて許せるのである。

 

この映画の約1年後、かれは大作『荒野の七人』でスターの仲間入りをする。

 

 

 

▶Goldmund の『The Malady Of Elegance』(2008)を聴く。

 

The Malady Of Elegance

The Malady Of Elegance

  • 発売日: 2018/03/02
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

アメリカの作曲家キース・ケニフ(Keith Kenniff)のユニット。

アンビエントピアノ曲集。

音色が柔らかで良い。

私は、どちらかと言うと、キース・ジャレットのような硬質で緊張感のあるピアノが好きなのだが、Goldmundのピアノも嫌いではない。

とくに雨の日に聴くには最適。

 


Goldmund – The Malady Of Elegance (2008)

 

YouTubeに全曲フルであがっている。

 

 

 

山田稔の『シネマのある風景』を半分ほど読む。

 

シネマのある風景

シネマのある風景

  • 作者:山田 稔
  • メディア: ハードカバー
 

 

フランス文学者であり、優れた短篇作家でもある著者の、映画をめぐるエッセイ集。

 

観ている作品のほとんどが、ミニシアターにかかるようなものばかりで、ハリウッド映画はほとんど出てこない。

ピーター・グリーナウェイの「数に溺れて」に興奮したり、「ゴダールのマリア」の多すぎるボカシに憤慨したり、映画の好み的には少し “変態” なので、話題にしている作品も、真っ当な映画ファン(嘘つけ)である私が観ていない(そしてこれからも観ないであろう)ものが多い。

それでも面白く読めるのは、文章が飄々として軽やかで、映画評論的な小難しさがないからだ。

おっコレは面白そうだな、って映画がいまのところひとつもないけどね “笑”。

 

 

 

▶さいきん、長編小説がまともに読めてない。

短編小説は、平均すると毎日1編ずつくらい読んでいるのだが、長いものはまったく読めてない。

読み始めはするのだが、途中でどうでもよくなってしまうのだ。

根気が続かないと言うか…。

もともと根気などまったくないのだが…。

小学校の通信簿に、「根気がありませんね」って書かれてたし。

 

老いかな?

老いなんだろうね。

 

 

『僕らのミライへ逆回転』(2008)を観る

 

▶『僕らのミライへ逆回転』を観る。

 2008年公開のアメリカ映画。

 

 

良い映画だ。

邦題、ひどいけど。

 

ニュージャージ州パセーイクにある古ぼけたレンタル・ビデオ店「Be Kind Rewind」が舞台。

ちかくのライバル店はDVDを置いているのに、この店はいまだにVHSテープオンリー。

とうぜん売り上げも伸び悩み、ビルの老朽化に伴い立ち退きを迫られている。

 

店主は、自分の店に誇りをもっている老人フレッチャー。

店員は、人の好い青年マイクひとり。

店に出入りするのが、マイクの幼馴染のジュリー(ちょっといかれている)。

 

ある日、身体に強烈な磁気を帯びてしまったジュリーのせいで、店のテープがすべてダメになってしまう。

困り果てたマイクとジュリーが思いついた対策は、客からリクエストのあったタイトルを、すべて自分たちでリメイクしてしまうというもの。

ゴーストバスターズ」「ラッシュアワー2」「ライオン・キング」「2001年宇宙の旅(!)」「キングコング」などを、次から次にリメイク。

2時間の映画を、わずか20分に短縮してしまうし、そもそもマイクとジュリーをはじめ出演しているのはド素人ばかりなので、バレバレなのだが、これが評判を呼び店は大繁盛。

調子にのったかれらは、客からのリクエストに応えて、名作をどんどんリメイク。

この場面が、すごく楽しい。

元ネタの映画を知っていれば、いるほど楽しい。

やがてかれらの行動は、街の住民をも巻き込んで大きなうねりとなっていく…。

 

うーん、なんか感動大作っぽい話になってるが、そんなことはない “笑”。

手ざわりは、かれらが作る映画とおなじで、どこまでもチープだ。

でも、これもかれらが作る映画とおなじで、映画に対する愛があふれているのだ。

 

 

 

Ry Cooderライ・クーダー)の『Get Rhythm』(1987) を聴く。

 

Get Rhythm

Get Rhythm

  • 発売日: 2009/11/04
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

それまで知る人ぞ知るって感じのミュージシャンだったライが、日本でもプチブレイクしたアルバム。

おそらく、ソロ名義のアルバムは、いまのところこれが最後ではないか(ちゃんと調べたわけではないが)。

 

このアルバムが出てすぐの頃に来日。

わたしは、中野サンプラザで観た。

月並みな言葉だけど、マジ最高!だった。

わたしは、それまでずっと、ライはライブが下手だと(ん?韻を踏んでる?)思っていた。

なんて言うか、スタジオ・ミュージシャン的な、インドアな人だとばかり思っていたのだ。

ぜんぜん違ったね!

音が良いのはとうぜんなのだが、ライブの進め方がすごく良くて、わくわくした。

わたしが、これまでに観たライブのなかでも、ベスト3に入る。

 

当日は、ちょっと肌寒い日だったのだが、サンプラ前の広場で、アロハシャツを着た青年二人組が、「なんでみんなアロハじゃないんだよ~?」と叫んでいて面白かった。

わたしは友人とふたりで行ったのだが、サンプラに着くと、べつの友人や、よく行くレコード屋(まだレコードの時代だったのだ)の店主とか、友人が通う居酒屋のマスターとか、知った顔が何人かいて、みんなライが好きだったんだなあ…と、ライブが始まる前から少し幸せな気持ちになったのを覚えている。

 

ドラマーがジム・ケルトナーで、嬉しかった。

でも、ライがキーボードの前に座っている小柄なおじさんを「Van Dyke Parks !(ヴァン・ダイク・パークス)」と紹介したときは、かれが参加してるとは知らなかったので、ほんとうに驚いた。

会場も、凄い拍手だったな。

ライも、その拍手に嬉しそうだった。

 


RY COODER - Get Rhythm (1988)

 

冒頭マイクの前に立ってバンドを紹介しているのは、俳優のハリー・ディーン・スタントン

この頃から、渋い!

ドラムは、ジム・ケルトナーだ。

 

わりとさいきんのライはこちら。

 


Ry Cooder - The Prodigal Son (Live in studio)

 

かっけー “笑”。

思わず笑っちゃうくらい、かっけー。

 

 

 

▶朝、通勤電車の中で。

「俺は中国人とか韓国人は大嫌いだ」とのたまっているオヤジがいた。

中国の人口は、現在約14億人。

韓国の人口は、現在約5千万人。

それぞれに、それぞれの人生を生きている人たちを、「中国人」「韓国人」と乱暴にひとくくりにして語れる神経が理解できない。

バカなのか?

バカなんだろうな。

 

 

 

『テルミン』(1993)を観る。

 

▶『テルミン』を観る。

 1993年公開のアメリカ映画。

ドキュメンタリー。

 

テルミン ディレクターズ・エディション [DVD]

テルミン ディレクターズ・エディション [DVD]

  • 発売日: 2002/02/22
  • メディア: DVD
 

 

世界初の電子楽器テルミンの発明者レフ・セルゲーエヴィチ・テルミン博士の、波乱に満ちた人生を辿るドキュメンタリー映画

 

テルミンという手を触れずに演奏する奇妙な楽器の存在は知っていた。

映画の効果音でおなじみの音だ。

古いホラー映画の怖い場面、あるいはUFOや宇宙人が登場するシーンでよく使われている。

ビーチボーイズの名曲「グッド・ヴァイブレーション」に使われているのも知っていた。

しかし、発明者のテルミン博士については、まったく知らなかった。

と言うか、誰が発明したかなんて、考えたこともなかった。

 

発明されたのは1920年

壊れたラジオをいじっているうちに偶然テルミンのしくみを思いついたらしい。

その不思議な演奏方法と独特な音色が評判となり、レーニンの前でも演奏している。

その後、テルミン博士は、住まいをニューヨークに移し、新しい発明をしつつ、テルミンの普及に努める。

 

が、ある日突然、テルミン博士は忽然と姿を消す…。

映画は電子楽器テルミンの魅力と、テルミン博士失踪の謎を丁寧に追っていく。

 

とうじは、米ソ冷戦の真っただ中で、テルミン博士もその犠牲者のひとりと言える。

だが、ソ連は崩壊したが、個性的な楽器テルミンは残ったのだ。

脆弱な幻想である国家などより、優れた楽器の方が長生きすると言うことだろうか。

 

それにしても、天才ブライアン・ウィルソンの熱のこもったインタビューのあとに、テルミンの音真似をするだけのトッド・ラングレンの映像、はたして必要だったのかな “笑”?

 

じっさいのテルミンの演奏。

 


見上げてごらん 夜の星を テルミン~Theremin~ Sayoko Takaki

 


Debussy - « Clair de Lune » on the theremin

 

ドビュッシーテルミンは相性ばっちりだなぁ。

 

 

 

▶Deacon Blue の『Raintown』を聴く。

 

Raintown

Raintown

  • 発売日: 2012/10/15
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

スコットランドグラスゴー出身のバンド。

本国での人気と、日本での人気のあまりの違いに涙が出るね 。

このデビュー・アルバムは、タイトルもジャケットも良い。

 

かれらの最近のライブがこちら。

 


Deacon Blue Dignity Hogmanay 2020

 

ロレイン・マッキントッシュ(Lorraine McIntosh)さん、さすがにおばちゃんになりましたなあ。

まっ、じいさんになったワタシが言うことではないが “笑”。

 

ちなみにロレインさんとリードボーカルのリッキー・ロス(Ricky Ross)さんは夫婦で、子供が4人いる。

 

 

 

▶終日雨で、外へは出ず、部屋の中でだらだら過ごす。

たとえ晴れてても、部屋の中でだらだら過ごすので、天気の良し悪しはべつにかんけいないのだが。

だらだら過ごすことの言い訳にはなる。

誰に対しての言い訳かと言うと、もちろん自分に対しての言い訳である。

 

 

 

▶競馬はやらず。

雨の日の冬競馬ほど難しいものはない。

ワタシは穴党ではないので、こういう日は素直にパスする。

結果をみると、中山(不良)、阪神(重)、中京(不良)、すべてメインは1番人気が飛んでいる。

「ふぅ、やらなくて良かった~」っていう思いと、「むむ? やってたら取れてたかな」という思いが交錯していて、けっこう辛い “笑”。

ワタシは、ふだん1番人気ははずして買うので、あるいは中山はとれてたかも知れないのだ…。

いかん、今夜は眠れないかも知れない。

 

 

 

「アルプススタンドのはしの方」(2020)を観る。

 

▶『アルプススタンドのはしの方』を観る。

2020年制作の日本映画。

 

アルプススタンドのはしの方

アルプススタンドのはしの方

  • 発売日: 2020/12/23
  • メディア: Prime Video
 

 

すごく良い!

もともとは高校演劇の作品。

挫折した演劇部員の安田あすは、田宮ひかる、野球部をやめてしまった藤野富士夫、帰宅部で成績優秀だが友達のいない宮下恵、主要な登場人物はこの4人。

そこに、熱血教師の厚木先生と吹奏楽部部長の久住智香がからむ。

 

舞台は夏の甲子園大会の1回戦。

アルプススタンドのはしの方で、野球のルールがよくわからないまま母校を応援しているあすはとひかる。

それほど気合を入れて応援しているわけではない。

おくれて藤野がやってきて、ふたりに試合経過などを解説しながら会話に加わる。

少し離れたところで、帰宅部の宮下が立ったまま試合を見ている。

この4人の会話劇である。

野球の試合は、画面にはいっさい映らない。

舞台は、アルプススタンドのはしの方に固定されている。

 

4人それぞれに、苦い挫折感を抱えている。

それが会話を重ねるにつれて見えてくる。

最初はバラバラだった立ち位置(=気持ち)が、最終的には横一列になるのだが、その過程がじっくりと描かれるのだ。

 

青春映画なので、還暦過ぎのワタシにはまぶしすぎると思って、観るのを躊躇していたのだが、いやあ、久しぶりにうるうるしてしまった。

さすがに泣きはしなかったけど、最後の方は少しやばかったな。

 

 

 

▶The Blue Nile の『Hat』を聴く。

 

Hats by Blue Nile (2013-01-22)

Hats by Blue Nile (2013-01-22)

  • アーティスト:Blue Nile
  • メディア: CD
 

 

グラスゴー出身のバンド。

1989年のデビュー・アルバム。

英国ポップスらしい陰影のあるサウンド

当時はよく聴いた。

30年前か…遠い目になるな。

 


THE BLUE NILE- The downtown lights

 

かれらの代表作。

懐かしい。

30年経ったら、また聴いてみよう(生きてればね)。

それまでは聴かなくてもいいや “笑”。

 

 

現代詩手帖の2月号を図書館で借りて読む。

 

現代詩手帖2021年2月号(雑誌)

現代詩手帖2021年2月号(雑誌)

  • 発売日: 2021/01/28
  • メディア: 雑誌
 

 

ワタシは、いろんな詩を暗記しているが(と言うか、何度も読んだ結果覚えてしまっているのだが)、ある時期以降の詩は憶えられなくなった。

それがいつ頃なのかは、判然としないのだが、すくなくとも現代詩手帖に載っている詩を暗記できたことはない。

 

ワタシの憶えている詩は、みんな古い。

三好達治とか、中原中也とか、黒田三郎とか、好きなのは古い詩人ばかりだ。

 

新刊の雑誌に載っているような詩は、なんて言うか、まだ血のしたたっている肉のような感じで、飲み込むのがなかなかしんどいのだ。